もしも、僕らが
きらきらした瞳で、彼女がこちらを見て。
笑った。
あ、ずるい。
そう思う。
彼女はあまりにも綺麗で。
その綺麗さに、不覚にもドキドキしてしまって。
・・・ずるい。
しかも、鈍感すぎて何も気づいてないし。
「・・・・・良いけど、ジュース奢れよ。
どうせ、俺を運転手代わりにするつもりやろ。
自転車の二人乗りで」
「あ、ばれた??」
彼女はまだ、笑ったままで。
・・・本当に、ずるいよな。
こんな笑顔されて、断れるわけないだろ??
「まぁ。別にいいけど」
イズが、俺にアイスを返す。
俺は、そのアイスを口に含んだ。
火照った体を、アイスが少しずつ冷やしてくれる。