もしも、僕らが





俺はあっさりとしたがって、座った。

小夏がかけた部分を補うように、そこに座る。



俺は、父さんの言葉を待った。





「・・・郁依。単刀直入に言う」


「え・・・あ、はい」






俺は思わず敬語を使った。

それほどに、暗い雰囲気だったんだ。











「・・・・・この村を、出ることになった」









「・・・は??」



村を??
・・・意味が分からない。



頭が、その言葉を理解できてない。








「父さんね、都会の警察署に、昇進することになったの」









母さんが、急にポツリと喋りだした。

父さんは、この町のお巡りさんだ。




< 24 / 59 >

この作品をシェア

pagetop