もしも、僕らが
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玄関の、チャイムが鳴って。
寝転んで雑誌を読んでいた俺は、顔を上げた。
近くにおいてあった時計を見る。
PM 8:30。
こんな夜遅くに、誰だろうか??
母さんが「はいはい」と言いながら、玄関に行く足音が聞こえた。
その足音は一度止まって。
今度はこっちにやって来る。
閉めていたふすまが、音を立てて開く。
母さんがこちらを見ていた。
少し、笑う。
「郁。客さん、来ちょうよ」
「お客??こんな時間に・・・」
俺が口を開きかけて。
その瞬間、ふすまから小さな顔が、こちらを覗いた。