もしも、僕らが








* - - * - - * - - * - - * -






玄関の、チャイムが鳴って。

寝転んで雑誌を読んでいた俺は、顔を上げた。



近くにおいてあった時計を見る。



PM 8:30。



こんな夜遅くに、誰だろうか??

母さんが「はいはい」と言いながら、玄関に行く足音が聞こえた。


その足音は一度止まって。

今度はこっちにやって来る。




閉めていたふすまが、音を立てて開く。

母さんがこちらを見ていた。

少し、笑う。




「郁。客さん、来ちょうよ」


「お客??こんな時間に・・・」





俺が口を開きかけて。




その瞬間、ふすまから小さな顔が、こちらを覗いた。







< 40 / 59 >

この作品をシェア

pagetop