もしも、僕らが




イズを見る。

イズはほんの少し、おかしそうに笑った。




「そ、そやな」




イズの笑顔が、綺麗な星空を後ろに、とても綺麗に映えて見えて。

俺は思わず見とれる。





「・・・お祭り、雨振るかもなんだって。残念よねー」





ぎくりとして。

俺は咄嗟に作り笑いをした。




「あ、雨かぁ。残念・・・や、なぁ」


「なんで、笑っちょうの」





そう言われて、俺は真顔に戻る。

イズが、満開の笑顔で笑った。




彼女の声が、星空に響く。





「でも、雨でも行こうね。出店は、出ちょうし」








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