もしも、僕らが
俺は、ゆっくりとイズを引き離す。
そして、バスに乗った。
バスの中では、父さんたちが席に座って、俺を待っていた。
瞳に涙を溜めて、母さんが俺を見る。
俺達家族以外は、バスの中には誰一人いない。
一番後ろから2番目の、窓際に座った。
そして、窓を開ける。
下を向くと、そこにはイズや公平たちが居て。
俺をじっと見上げていた。
バスが、音をたてる。
そして、ゆっくりと発車した。
「・・・郁!!!」
バスは思ったよりも速いスピードで。
その場を去っていく。
だんだんと、イズたちが小さくなっていく。