ice prince
「ごめんな…」
「へ?」
怜くんは私にいきなり謝りだす。
私は謝られるとか全然全く思っていなくて
とても驚いた。
「俺、いつもどおり言ったつもりが、
ちょっと酷い言い方になってて………
でも離れて欲しいって思ったのは正直な気持ち。」
…何で?
何でそんな事私に言うの?
離れて欲しいって思ってるんだったら今私とかかわらないでよ。
私は下を向く。
「何で離れて欲しいって思ったのかは……
俺に近づいてるからお前、酷い目にあってるだろ。
だからって言うのと
お前と居ると自分が自分で居られなくなる。
今までの自分が分からなくなる。
自分のこの感情が分からないんだ。」
怜くんは手をテーブルの上に置き、こぶしを作る。
「秋に…聞いたんだ。この気持ちはどういうことかって。
そしたら返ってきた答えは…」