ice prince
少し怜くんは黙る。
私はまだ下を向いたままだ。
「返ってきた答えは…『俺がお前のことが好きだ』ってこと…」
私は驚き顔を上げる。
怜くんは私の方をじっと見ていた。
「俺、お前に辛い思いさせたのは知ってる。
でも俺、お前のことが好きだって気づいて
それからどんどんこの気持ちは膨らむばかりだった。
…ごめんな?いきなりこういうこと…
でも…俺はお前が好きなんだ。
付き合って欲しいけどそんな無理な事は言わない。
ただこの気持ちを知ってほしかったってだけだ。
遅い時間に悪かったな…。
ちょっと会計してくるから待ってろ。」
怜くんは席を立とうとする。
「待って。」
私は小さい声で言う。
「待って。私の話も聞いて。」
怜くんはコクンとうなずき椅子に座る。
「私もね、怜くんのことが好きだよ。
キライになろうとしたけどなれるはずがない…
私、怜くんの彼女になりたい……」
私が言うと怜くんは目を大きく開く。