ice prince
「だから俺は、貴方が出て行ったことは
妥当であると思いますし、
貴方を責めたりとかそういうつもりはありません。
子供の心情からすると
なぜ母さんは出て行ったんだろう。
何で俺だけ??って思っていました。
俺が今日ここに来たのは、結婚の報告です。
俺はいい人にめぐり合えました。
だから、俺の母親も
新しくいい人に巡り合えていたらなと。」
そう言った怜の顔は
すごく穏やかな顔だった。
「できれば、俺達の結婚式にも来てください。
新しい旦那さんと、娘さんと。」
怜のお母さんは
バッと両手で顔を塞ぎ
「ありがとう」と繰り返した。