ice prince


私は立ち上がろうとするが力が入らない。

すると怜くんは私をおんぶしようとしているのかしゃがみ込んだ。

「ほら乗れ。」

後ろを向きながらボソッと言う。

私はあまり力の入らない足で怜くんの背中に向かって歩く。

私が怜くんの背中に乗った瞬間怜くんは立ち上がり歩き出す。

「れ…怜くん!」

私は背中の上から声をかける。

「そっち駅とは反対方向だよ」

そう。

車から離れたと思ったら待ち合わせ場所の駅から反対側に怜くんは歩き出した。

「いいんだ」

そういってまたいつものように黙る怜くん。

何も聞くなって事かな。

私は黙って怜くんにおぶられていると着いたのは

とてもキレイなマンションの前。

ここ、どこ?

そんな事を考えている間に怜くんはマンションの中へと足を進める。

「怜くん?ここどこ?」

「俺の家」

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