ice prince
あの人…年齢私とあまりかわらなそうな感じだったな。
また…会えるかな
私は家に帰るためにまた走り出した。
「愛華ーお帰り」
「ただいまぁ」
姉がバタバタと玄関まで走ってくる。
遅かったわねと言いながら買い物袋から雑誌を取り出している。
「ちょっと寄り道してた」
私はさっきの男の人の話は言わなかった。
姉の事だからきっと
「えっ男の人にかみ触られたの?!キャー凄いじゃない!かっこいい人だった?
ねぇ!ねぇ!!」
とか言ってくるに違いない…
「ほら!愛華見て~私の優君!」
姉は私の顔の目の前に雑誌を持ってくる。
「分かってるって。優喜さんが乗ってるね~」
私はいつものように流す。
優君こと祝原優喜。
私の姉の彼氏。
職はモデルしかもトップの。
2人が付き合ってもう5年になる
優喜さんと私の姉がくっついた理由がいまだにさっぱり分からない。
「あ!ブルーカーペット!!」
私はTVの前にダッシュする。
今日は私の大好きな芸人が出るんだ。
だから見たかったのだけど…
TVをつけたらその芸人さんが
「どうもありがとうございました!」
といって去っていく所だった。
うわーショック…ショックで立ち直れないかも。
私は肩を落として自分の部屋へと歩いた。
もちろんプリンとコーラを持って。