ice prince
「愛華っ?!」
私は返事をせずに教室を飛び出す。
走って走って走って走る。
ひたすら走る。
自分でどうすれば良いのか分からない。
とにかく1人になりたかった。
「おい、南沢?!どうしたんだ?!」
たまたま歩いていた先生に声をかけられる。
そりゃそうだよね。
昼休みに鞄持って玄関に向かっている生徒みたらそりゃ
びっくりするか。
「早退します」
私はそう言い、走り続けた。
私は気が付くと自分の部屋のベッドの上で
お気に入りのぬいぐるみを抱いて壁にもたれかかっていた。
今何時くらいだろう。
6時くらいかな…
私は電気も付けずにぼーっとする。