ice prince
バシッ
頬に痛みを感じ、目を覚ます。
生きてるんだ…
私は痛みを感じる頬に手を当てる。
「愛華。」
低い声が前から聞こえ顔を上げる。
「りま…」
りまがとても怒ったような表情で立っていた。
「あんた、いいかげんにしなさい!!」
バシッ
頬を強く叩かれる。
私は頬を押さえりまをみる。
「愛華、あんた甘えてるだけだよ。
私、もう愛華に付き合いきれない。
そんな愛華…
キライだよ!」
バタン
私はあっけに取られる。
りまは言いたい事を言ったらすぐに部屋を出て行った。
頬が痛い…
ジンジンする。
でもそれは、嬉しい痛みなのかもしれない。
優しい痛みなのかもしれない。
私は少しずつ暗闇から出て行くような気がしていた。