短編集 壱
そういうボクだって高校入学と同時に髪を赤く染めた。

理由はコレと言って無いが、染めたかった…訳でも無かった。

だから彼女の存在自体は何も不思議ではなかった。

そう不思議だったのは行動。

大雨だというのに傘もささずに、薄いピンク…桜色の着物一枚で立っている。
和服に詳しくないボクには彼女が着ているモノの名前はわからないが、
例えるなら夏祭で女の子が着ている浴衣ににている。
確かに、季節は梅雨。
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