鳥居の向こうで運命変えます
通学路にある行きつけのカフェにたどり着くのに、そう時間はかからなかった。
ーーお店に客はまだいない。
昨日はあれからすっかり目が冴えてしまい、不思議な出来事を振り返ったりしながら、鈴を眺めていた。そのせいか、少し寝不足だ。
探すより先に奥の方から出てきたのは、仲良くしている店員さんだった。
「あれ言鳥さん?」
「加賀さん!あの、枯れ草色の髪の人、最近ここで働いてませんでしたか?」
「え……新しく入ったって聞いてないし、見てもないけどなあ。なにかの勘違いだと思うぞ」
まったく心当たりがないって顔ーーそれからまたいつものように、話始めた。頭の中に入ってこないまま、店を後にした。
ーーお店に客はまだいない。
昨日はあれからすっかり目が冴えてしまい、不思議な出来事を振り返ったりしながら、鈴を眺めていた。そのせいか、少し寝不足だ。
探すより先に奥の方から出てきたのは、仲良くしている店員さんだった。
「あれ言鳥さん?」
「加賀さん!あの、枯れ草色の髪の人、最近ここで働いてませんでしたか?」
「え……新しく入ったって聞いてないし、見てもないけどなあ。なにかの勘違いだと思うぞ」
まったく心当たりがないって顔ーーそれからまたいつものように、話始めた。頭の中に入ってこないまま、店を後にした。