『幸せ』を抱いて
「――え―ちとで―――幸せ――た…」
所々が抜け落ちた、ジグソーパズルの様な声。
ピースを探そうとしても、見つけることは出来ない。
これは、誰の声なんだろう。
細切れになった記憶。
これはぼくの記憶?
違う。
だけどそれなら、一体誰の記憶?
途切れ途切れではあるけど、長く続いている。
この記憶を辿ればわかるだろうか。
さっきよりも深く、記憶の海に潜る。
この記憶は、どこに続いているんだろう――