初恋アンドロイド
「翼なんて…僕には無いです」

露衣くんは俯いた。


「でも、私には見えるよ」

私は露衣くんに向かって微笑んだ。

そしたら露衣くんも微笑んでくれたんだ


…なんて

私の気のせいだったのかな。


「帰ろっか」

「はい」


2人で夕焼け空の下をゆっくり歩いて帰った。


空が綺麗で

隣には露衣くんが居て

これ以上幸せな事なんて無いのに


私は恐る恐る露衣くんの手に手を伸ばしそろっと手を繋ぐ。

露衣くんは少しびっくりしていたけど何も言わずにそのまま居てくれた。


それが嬉しくて

暖かくて



好きでいっぱいになった


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