初恋アンドロイド


「これからも露衣の事よろしくね」


真っ直ぐに私を見つめて

お婆さんは優しく言った。


「―…はいっ!!」

私は嬉しくて涙が出そうになった。


こうやって

どんどん露衣君の事を知って

露衣君を取り巻く世界の中へ入って行く。

(いつか…その世界の中心に、私が居るといいな)


私は笑顔で返事をした。



それからしばらく3人でたわいもない話で盛り上がり

日が落ちて来たので帰る事にした。


「じゃあ、さようなら!!」

「また来てね、玲奈さん。…露衣もね」

「はい……」


< 66 / 102 >

この作品をシェア

pagetop