甘甘王子の秘密〜オモチャ会社の俺様社長〜アイドルやホストイマス
「矢吹……先輩」



やっぱり、起きないか……


ピカッ……



ゴロゴロ…



っ……



不意に雷が鳴った瞬間、誰かがあたしの腕を引っ張った。
雷よりも、腕を引っ張られた事の方が驚きだった。


「や矢吹……先輩?」



恐る恐る腕を見下ろすと、犯人は矢吹先輩だった。どうやら、雷が鳴った瞬間目を覚ましたらしい。



いつの間にか、外は雨が降っていたのだ。少し震えながらあたしの腕を掴む矢吹先輩は、どこか可愛く見える気がした。



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