甘甘王子の秘密〜オモチャ会社の俺様社長〜アイドルやホストイマス
「亜佐美ちゃん、こんな話知ってる?」



紅茶を飲みながら、来夏ちゃんが口を開いた。お姉ちゃんを尻目に見て、何かを確認してから続きを話しだした。



「ここの近所に古くからある、幽霊マンション」



一瞬背筋がゾクッとしたけど、なんでもない素振りで、来夏ちゃんの話を聞いた。



「なんでも、そこの幽霊マンションの屋上で願いを叶えると、叶うんだって」



思いっきり席を立ち上がるとガタッと椅子が、傾いた。



恥ずかしくなって、椅子を元に戻してからまた椅子に腰掛ける。



「亜佐美ちゃん……大丈夫?」



心配そうに来夏ちゃんが、あたしの顔を覗き込んだ。



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