甘甘王子の秘密〜オモチャ会社の俺様社長〜アイドルやホストイマス
しばらくして部活が終わると、甘甘王子の側に列が並んでいる。



キスがしたい人の列だ。丁寧にキスする甘甘王子は、一人一人にニコニコ微笑んでいた。



やっぱり、嫉妬しちゃうな。彼女でもないけど……



「……帰ろうっと」



あたしは、そう言って立ち上がると、甘甘王子があたしに近付いて来た。



そして、チュッとあたしの唇にキスをして来た。
あたしは、目を見開きながら甘甘王子を見つめる。



「内緒にしてくれてるお礼ね?」



え?昨日もしてくれたのに?



「毎日してあげるから」



甘甘王子は、メガネを付けたままの状態でのキスがいつもの事で。



でも、あたしにしてくれてる時は、わざわざ外してしてくれた。



それがどんな意味かなんてあたしに分かるはずもなく。



甘甘王子が、戻って行った後もあたしは、立ち上がったまま呆然と立ち尽くしていたのだった。



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