甘甘王子の秘密〜オモチャ会社の俺様社長〜アイドルやホストイマス
「おかしいな……今誰かの声がしたのに。マイマイ怒らないから、出てきて?」



そう言われても、あたしと矢吹先輩は、全く動かない。



あたしは矢吹先輩に抱きしめられているような格好だから、ムリなんだけど。



「怒らないから!!」


マイマイちゃんは、キョロキョロ辺りを見渡している様子だ。
表情は、見えないけど足音からあたしは判断した。



「居ないの?!仕方ないか……置き手紙して帰ろ」



さらさらと紙にシャープペンで何かを書くと、マイマイちゃんは社長室を出ていった。



はぁ……ビックリした。バレルかなって思ったし。



「ん?」



矢吹先輩は、マイマイちゃんが居ないのにも関わらずクローゼットから出る気配がない。



「や……ぶき先輩?」


矢吹先輩の表情を見ようとして、後ろを振り返ろうとしたら、変な物があたしのお尻に当たってるのに気付いた。



カタいもの?



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