キス ミー
「…ふぅ」
和の姿が私の視界から消えて、反射的に安堵の溜め息が出る。
和は幼稚園からの幼なじみ。
昔はこんなに意識してなかったのに、和のことスキって分かってから、話すたびに緊張して心臓持たない。
私と違って和は、なーんも緊張してる感じしないし、手が触れたって表情一つ変えない。
やっぱ、脈なし?
…そうだよね。
和は私のこと幼なじみ+パシリとしか思ってないと思う。
あー…寂しい。
手の平の500円玉をポケットにしまって、購買まで歩いた。