鬼の花嫁
第壱話:出会イ
「わぁ、かわいぃ〜!」
少女は子狐をみつけ
その頭をなでようと
そばに近づいた。
が、
「あ、まって〜」
子狐は走って逃げていく
必死に追いかけるうち
山の奥まで来てしまった。
子狐は見失ってしまい、
帰り道もわからない状態。
しかも日が暮れかかった
夕暮れ時。
『山には鬼が住んでいる』
村の言い伝えを思い出した少女は
不安で今にも泣き出しそうになった
「何をしている」
< 1 / 92 >