鬼の花嫁
「こっちだ」
案内された先には大きめの
木で出来た食卓があった
「…座って待ってろ」
言われた通りおとなしく
少女は座った。
しばらくして男は食事を
運んできた。
「いただきまぁ〜す」
行儀よく手を合わせて
きちんとあいさつして
少女は食べ始めた。
「…お前、名は?」
「……みすず!!」
果物を食べながら元気よく
少女…美鈴は答えた。
「あなたは?」
「…我が名は、藍凛丸」
「あいりんまる?」
「そうだ」
「きれぃな名前だねっ」
にこっと微笑みながら
美鈴は答えた。