鬼の花嫁
家に帰った後私はおちつけず
お母さんの手伝いをしていた。
私が台所で大根を切っていると
勝手口から私を呼ぶ声が聞こえた。
「美鈴ちゃん、これおすそ分け。」
そこには煮物をもった尚太郎がいた。
「………ありがと…」
「どうしたの?なんか元気ないけど。」
「うん…………」
「俺でよければ相談のるよ?」
「………………あんたさ、梅子殿のこと、
…覚えてる?」
「おぉ。梅子殿がどうしたんだ?」
鈍い奴だ…梅子殿がいなくなったっていうのに気付いてないのか!?
「………あったんだよ」
「え?」
「鬼隠しにあったの!!」