鬼の花嫁
「だめだっ!やめろっ!!
美鈴ちゃんを、生贄になんて絶対許さない!!!」
「黙れ!この小童がっ!!」
「ぐっ」
尚太郎を抑えつけていた男が彼の顔を殴った。
「やめて!!」
「煩さい!!!!」
「まぁ、そう怒鳴らずとも良い。
…この娘には責任を取ってもらうのだし。
この小童の罰は後で決める。」
「はい。」
「では、とりあえずこの娘に鬼隠しの準備をさせよ。
鬼だって泥だらけの娘は嫌がるはずだろうからな。」
ほっほっほ と、笑いながら村長は言った。
私は奈落の底に突き落とされた気分だった。
これから鬼隠しに・・・・・生贄にされるんだと考えたら
震えが止まらなかった。