鬼の花嫁
「ごちそうさまでしたっ」
「うむ…では、お前を村へ連れていこう」
「うんっ!!」
わぁ〜〜〜ぃ
そうはしゃぐ美鈴を見る
目は少し寂しそうだった。
川を越え、谷を越え、
半日かけて美鈴の住む村に着いた。
「……着いた…」
「美鈴!!!」
「…お母さん!!」
「もーどこいってたの〜〜!
お母さんもみんな心配してたのよ!」
「ごめんなさぁい。
あのねっ藍凛丸っていうお兄さんに
助けてもらったの!………あれ?」
美鈴が振り返った先に
さっきまでいたはずの
藍凛丸はいなくなっていた
…これが藍凛丸と美鈴の最初の
『出会い』だった…