妄想すぴりっつ☆



掲示板の前は、ザワザワと生徒の声でにぎわっていた。



内容は、友達とクラスが一緒だとか、離れたとか云々かな。



そういえば、里沙は何組になったのかな?



里沙は、中学からの友達で、
同じ高校を受けた唯一の友達であり、
そして、何より親友と呼べる存在でもある。




あたしは、人並みをくぐり抜けて、自分の名前のあるクラスを探す。




みずの…みずの…みずの…



頭の中で呪文のように、自分の名字を唱えながら、

掲示板の真ん中辺りを端から端まで見ていく。



なんだか、合格発表を思い出すなぁ。


これがまた、めちゃくちゃ緊張するをだよね。




なんて考えてる場合じゃなくて、


みずの…みずの…みずの
あっ!あった、水野 真衣!


3組か。おっと、あたしの下に武藤 里沙!

里沙、発見!!

よっしゃー!同じクラスだ!

里沙がいるなら、安心だ。




ホッとしてるのもつかの間、


時間がないんだ!




あたしは、またまたダッシュで体育館へ向かって走り出した。
< 6 / 9 >

この作品をシェア

pagetop