俺様執事に全てを奪われて
「今日は有栖川、泳ぐのか?」

わたしは話題を変えた

有栖川が泳ぐなら、もしかしたら元が泳ぐかもしれないしな

「ううん、泳がないって
椎名さんと遊んでくださいねって言ってた」

「はあ?
どうして男は腰が重いっ!
せっかくの海なんだから、泳げ
泳いで、そのまま鯛焼きになれ!」

「…問題は水着なんだよね」

愛子がぼそっと呟いた

は?

わたしは首をかしげて、愛子を見た

隣に立っている愛子が苦笑している

「急な出発だったから…水着がなくて…」

「裸で泳ぐのか?」

わたしは目を丸くする

「違うよ
去年買った水着しかなくて…その…ムネが」

「は? 胸?」

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