俺様執事に全てを奪われて
「あら?
あららぁ?」

玄関に入って、靴からスリッパに履き替えていると

階段の上から女性の声が聞こえてきた

年齢とは不釣り合いのフリフリでロリータ風な服を着ている女が

階段を駆け足で降りてきた

「お…奥様?」

元が驚いた声をあげた

はうっ…お母さん?

また、相変わらず趣味の悪い格好をして…てか、年齢を考えろよ!

「なんで帰ってきちゃうのぉ?」

甘ったるい声で母は残念そうに話す

「なんでって…別にいいだろうが」

「どうして?
せっかくのチャンスじゃない」

「は? チャンス?」

「須山君と乙葉のぉ……」

「ちょ…ちょっと奥様!
ここでそういう話は…ねえ」

元が母の言葉を遮った

は?

あんだよ

二人で何を隠してるんだよ

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