俺様執事に全てを奪われて
し…知り合いなのか?

母親と聖子は?

話しの内容からだと…めっちゃ同級生っぽいんですけど?

「葉月こそ
わたくしを裏切るのが…悪い癖だわ」

「裏切ってなんていないわ
悪い子が、幸せになるのが正義に反していると思うから
ちょっと手を加えているだけ」

母は聖子の後ろに行くと、床の間に腰をおろした

ちょっと…行儀が悪いよ!

「相変わらずねえ
聖子は全然、変わってない
上から見下ろす性格って本当に見ていて苛々するわ」

「あなたも行儀の悪さは変わってないのね」

「子どもの幸せって、親が奪えるものじゃないわ
親ってね
お腹を痛めて産むけど…それだけなのよ
人間として生きるレールさえ敷いてあげれば、親はもう不必要なの
あとはただ子どものしたいようにさせてあげるだけ
だからあなたのしていることは、親としての愛情なんかじゃない
ただの…人形遊びをしている子供と同じ」

母がわたしの顔を見て微笑んだ

お母さん……ありがとう

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