俺様執事に全てを奪われて
「わたしと聖一郎様の結婚は決められたことですから」

「僕は結婚するつもりはないですけど」

敵意むき出しの目だ

とても良い目をしている

見ていて、面白い

心がわくわくする

が…苦しい

呼吸が…つらい

わたしは横にいる使用人をちらりと見た

有栖川に緑茶を淹れいてる

その中に、白い粉を入れているのが見えた

本当に入れたよ

媚薬を…

あちらさんも本気ってことか

有栖川の恋人を気に入らないってわけね

排除したい

恋人以外の女なら、誰が妻になろうが関係ないって、ね

馬鹿にするなよ

使用人が、頭を下げると部屋を出て行った

足音が遠くになっていくのを確認すると、有栖川にむかって笑顔を見せた
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