俺様執事に全てを奪われて
「乙葉、俺が好きなんだろ?
俺が欲しいんだろ?
くれてやるよ…俺の全てを
俺の下で、可愛く鳴いてみせろよ」

元の喉仏にかかる低い声が、耳元で囁いた

息が耳たぶを刺激する

それだけでわたしの身体が芯から熱くなる

ズルいな

元の声だけで、わたしの身体が反応してる

わたしは元に抱きついた

元の手が、振袖の中へと侵入すると、太ももをそっと撫でた

「元はズルい
どうせ…今夜のこと薬のせいにするんだろ?
小娘にトキメキなんて感じねえってあとで言うんだ」

「言わねえよ」

元がぼそっと耳元で囁く

「少し黙ってろ
感じてる声なら、いくらでも出していいからな」

ニヤッと元が口もとを緩めると、わたしはドアに追い込まれてキスをした

今日で2回目の元とのキスだ

ちゅっと音が聞こえるたびに、わたしの脳内は溶けそうになった
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