俺様執事に全てを奪われて
10時ぴったりに部屋の電話がけたたましく鳴った

「んぅ、元、電話だ」

わたしはベッドの上で身体をくねらせた

「出ていいぞ」

「いや…その前に抜けって」

「嫌だ」

「はあ?」

「気持ちがいいんだ
動かないから、出ろ」

なんてことを!

無謀なことをするな

父との電話の間だけでいいんだから

抜いとけって

…つうか、抜いてください

辛いんですっ!

痛いんです

初めてなんだから、もっと優しくしろっつうの

でも

初めてとは言えない…だな

一応、元の中では有栖川とヤッたことになってるし

ここで初めてと言ったら

じゃあ、有栖川は?って話になるから言えない

絶対に言えない

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