俺様執事に全てを奪われて
「いいの?
そんなに冷たくして?」

「そう思うなら、抜けよ」

「嫌だ」

元がにっこりと笑って、わたしの頬に手を置いた

「勉強?
宿題が終わらないのか?」

「7月中に徹夜覚悟で終わらせたのは誰だよ」

外出を許さずに、家に閉じ込めて宿題をやれって言ったのはどこの誰だよ!

全く

なんだよ

そうやってわたしを虐めて楽しんでんだよ

むかつくなあ

「そろそろイッてもいいか?」

「ご勝手にどうぞ」

わたしは枕をぎゅうっと抱きしめた

「枕より俺に抱きつけよ
背中に爪をたててもいいぞ」

けっこうです!

爪なんかたてて、傷でも作った日にはずっと責められそうだからな

絶対に、抱きつかない

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