僕らのベリーソルジャー
「だから、ね。
心の中で思い描いて。
一悟さんの想像する、私達のヒーローの姿を。
そうしてヒーローブレスに『お願い』するの。」


間近から自分を真っすぐに見つめて、ひたむきに話す少女の、その真摯な態度には、一悟の古い記憶を呼び覚ますものがあった。


そう。


仮面ライダーに憧れて、大きくなったら絶対に、正義の味方になるんだ。


そう、心に堅く誓って。


たゆまぬ努力を続けた、あの馬鹿らしくも、信じることに真っすぐだった日々。


忘れていたわけじゃない。


でも、鮮やかに蘇ったのは。


今、だ!
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