僕らのベリーソルジャー
「そこそこ、ほの暗い車の中で、運転席と助手席での会話なら、もっと効果的だったはずなんだ。」


そう力説しながら、桃太はちらりと一悟を見た。


「君たちは後部座席に納まる予定だったし。僕は助手席から、一悟と目を合わさずに話をすすめる予定だったんだ。」


桃太はそう言うと、一悟から顔を背けた。


「一悟の真っすぐな視線感じてると、演技に入り込めないよ。」
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