僕らのベリーソルジャー
そんな思いを抱えながら見つめる一悟のひざの上で、少し身じろぎをして改めて座り直すと天馬は何度かためらった後、口を開いた。


「あのね。あの。……さっ、細胞分裂の気持ちを考えるとさっ、お、応援したくなるんだっ!」


思い切って告白した天馬の紅潮した表情に、あぁ、色白だと赤くなると顕著にわかるなぁ、等と少々逃避的な反応をしてみた一悟だったが、言葉をそこで切った天馬が泣きださんばかりの潤んだ瞳で、自分を見つめている事を思い出し、慎重に言葉を選んで答えた。


「そ…なんだ?」


「一悟も、笑うんだ。」
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