僕らのベリーソルジャー
「んっと幹細胞から、ちゃんと役割分担した細胞に特化して、姿を変えて分裂繰り返すトコなんて、いじらしくって涙がでそう。」


それから、DNA複製して核分裂するところとか、マクロファージの…と、並べあげようとする天馬の言葉を、一悟はさえぎった。


「ちょっと、待て。」


目の前に広げられた手のひらに言葉を止められ、天馬がムッとした表情に変化する。


「どうして…っ!」


聞いてくれるハズじゃないのかと、一悟に不満げな視線を向ける。


「…おまえが、バイオの事を好きなのは知ってる。1人者であることに誇りを持っていることもな。…でも、お前が俺に言いたいことは、その事じゃないだろう?」
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