僕らのベリーソルジャー

あきらめないさ

「………………ますます、穏やかじゃないな。」


天馬の放った言葉を、頭の中で何度か繰り返した後、一悟はぼそりと呟いた。


それに応えるように天馬はこくりと頷き、目を伏せて話し始めた。


「あの時の事は、今でもはっきり鮮明に覚えてる。」


変わらず、天馬の頭をゆっくりと撫でながら、一悟は話の腰を折らないように、静かに耳を傾けた。


「僕達は本当は3つ子だったんだ。初めはね。でも、ひとりは途中で消えちゃった。
あんまり、強い命じゃなかったからね。
疲れちゃったんだ。
でも、僕と彼女はちゃんと大きくなった。
あぁ、このまま僕は彼女と大きくなるのかなって。
そう、思っていたんだ。」
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