僕らのベリーソルジャー
「え?あ、おい。ちょっと。」


待てよ、と手近にいた少年の手を取る。


その顔には、見覚えがあった。


「あ、お前!先刻プールで俺に声掛けて来た奴っ!」


妙に小綺麗なガキだなぁと、脳裏に強く焼き付いていたのだ。


「…手を離してくれる?僕、他人と接触するの嫌いなんだ。」


彼は整った顔に良く似合う冷たい声で、言い放つ。
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