僕らのベリーソルジャー
「桃太?」


先に行かせようとする桃太の意図が見えなくて、一悟は桃太を見た。


「名前を知りたいって言ってくれるって事は、少なくとも知り合いぐらいにはなってくれようとしているって事だよね?」


「まぁ、な。」


「なら、積極的に絡んでよ。一悟から行かなきゃ、向こうからは多分来ないよ?」


そう言って少し笑った桃太の表情は、今までとは少し違って、年相応の幼さを含んだものだった。
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