僕らのベリーソルジャー
「…一悟でいい。」


一悟と呼び捨てにして、不快に思われる事を避けようとした桃太の意図を察して、そう言ってやる。


「…ありがと。」


驚いたように一悟を見て、そうして、小さく礼を言った桃太を、一悟は。


はからずも好ましく思ってしまった。


子供達のひとりひとりに抱く感情がどうであれ、子供達全員を嫌いなままで居続ける事は、一悟には難しいようだった。
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