Space King
「なんで!?
お前がいるんだ… レイン!?」


「゛なんで!?゛じゃねぇ!!
食い逃げするからだろ!!」


「いつも、いつも食い逃げの邪魔しやがって…!」

ウィンドはレインをにらみ付けた。
そして

「チキン一本120ウラン…
それを500本…
620ウランも…払えるわけねぇだろ!」
ウィンドは大声で言う。

レインも負けじと
「60000ウランだろ!!
しかも…お前…払えねえの解ってて食うのやめろ!!!!!」
レインの悲痛な叫び声が響く。

「だめだ…レイン…
おれ…お前には…」
俯いたウィンドが声の調子を下げて言う。
どうした?と言いたげなレインの顔を盗み見て、にぃと笑う。

「口じゃぁ、勝てねえ(笑)
後…」

カランカラン…
ドアが開いた隙間に見えるウィンドが続ける…

「後は任せた。」


ドアが締まる。

レインはウィンドにまんまと逃げられたと気付く

「…!!
ぁ…あぁぁぁぁぁぁぁ!
クソ野郎!!」


レインは懐から何枚かの紙幣を出して、チキンヘッド11世に手渡す。

「釣はいらねぇ…!」

カランカラン!
またドアが開く。そして閉じる。


チキンヘッド11世が一人呟く。

「あのなぁ…。全然たりねぇ。」
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