意地悪彼氏
あ~あたしってなんでこんな幸せ者に
なってしまったんだろう。
「うん! バイバーイ」
あたしは幸せいっぱいに、皆川君に
負けないくらいの笑顔で手を振った。
皆川君は爽やかな笑顔で手をちゃんと
振り返しながら、教室に戻って行く。
キャ--!! 後ろ姿とか、かっこよすぎだし!!!
「あたしも教室もーどろっと!」
ニヤニヤしながら、
スキップして教室に戻った。
ガラッ。
「ちょっとちょっと、碧、聞いてー!!」
教室に入った途端、
席にすえあっている親友の碧に
ハイテンションで話しかけた。
大きな声を出したので、
クラスメート全員の視線が
あたしに集まった。
「・・・んー?」
ハァっとため息をついて、
呆れた口調で聞いてきた碧。
「聞いてよ!!! 
あの皆川君に告白されちゃった!」
あたしは、興奮して足を
バタバタさせながら言った。
「はぁ? なにバカなこと言ってんの。
また変な妄想しないの」
碧は変なものを見るような目で
あたしを見て、呆れたように言った。
「本当に!! これ見てよ!!」

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