帰宅部室は萌え!
確かに行こうと言ったのは武琉だが、行きたいと言ったのは元々優花である。
その辺少し優花に優しいのが瑠璃である。
いや、間違えた。
武琉のほうがMっぽいので、S心を誘うのである。
「いいいいや、おれは、う歌わないし!」
明らかに慌てている武琉。言葉を噛んでしまう。
「何かあたしの意見に異議あるの?」
ここで、声のトーンを低くして瑠璃が言う。
「い、いえ。ありません。」
武琉、即答。
「うん、物分かりのいい人は好きだよ。」
瑠璃は満足気に微笑んだ。
はぁ、と武琉はため息をついた。
「俺、歌苦手なのに…」