◆悪魔様のお気に入り◆
最悪な出会い
きらり、じわり、窓の外から太陽が私たちをじりじりと照らす初夏。
高校生活にだいぶ慣れてきた有畑美羽は夏休みまであと一カ月を切ったことに気づいて胸を躍らせていた。
「~~♪」
「美羽ー? なにそんなうれしそうな顔してんの」
おもしろそうに聞いてきたのは中学校の時から仲が良かった林田夏帆。
「だってもうすぐ夏休みだもんー、勉強もがんばるけどさ運命的出会いとかがあってさあんなことや、こんなこと…」
妄想を膨らましながら私は両手を頬に当てる。
「なーに言ってんの、このマセガキ。全然恋愛したことないくせに」
ぱしっとおでこを軽く叩かれる。
「いいじゃん!そういう夏帆はどうなのよ?」
そう聞くと、夏帆は困ったように顔を伏せる。
さばさばした性格の夏帆が言葉に詰まるなんてそうそうないはず。
おかしいと思って顔を覗きこもうとするといきなり顔をあげた。
「あたしはあんたと経験値が違いますから」
さっきの態度とはうってかわってからかうように言ってくる。
高校生活にだいぶ慣れてきた有畑美羽は夏休みまであと一カ月を切ったことに気づいて胸を躍らせていた。
「~~♪」
「美羽ー? なにそんなうれしそうな顔してんの」
おもしろそうに聞いてきたのは中学校の時から仲が良かった林田夏帆。
「だってもうすぐ夏休みだもんー、勉強もがんばるけどさ運命的出会いとかがあってさあんなことや、こんなこと…」
妄想を膨らましながら私は両手を頬に当てる。
「なーに言ってんの、このマセガキ。全然恋愛したことないくせに」
ぱしっとおでこを軽く叩かれる。
「いいじゃん!そういう夏帆はどうなのよ?」
そう聞くと、夏帆は困ったように顔を伏せる。
さばさばした性格の夏帆が言葉に詰まるなんてそうそうないはず。
おかしいと思って顔を覗きこもうとするといきなり顔をあげた。
「あたしはあんたと経験値が違いますから」
さっきの態度とはうってかわってからかうように言ってくる。