死神の花

「私はこの地域の魂を回収するように言われて此処に来たんだけど‥‥少し厄介な事が起こってるのよ」

風花は舌打ちでもしそうな、忌ま忌ましいとでも言いたいような表情をした。
話の意味がよくわからないが、今質問したら怒られそうなので止めておく‥。

「この地域全体に歪みが出来ているの。
14年もの長い歳月を経て生まれたその歪みのせいで、死亡者リストにのっている人物がいつ、何処で死ぬのかがわかんないのよ。‥‥ったく、頭達は何でこの歪みに気づかなかったのよ。」

段々‥愚痴になってきたと思うのは俺だけだろうか。

「ていうか、新人の私に何でこんな面倒な事をさせるのよ。信じられないわ。
確かに頭は少し変な所があったりしたけど、か弱い乙女を「‥愚痴は止めて、早く話の続きをお願いします」‥」

先を促すと、風花にギロリと睨まれた。正直言って恐いです、はい。
 
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