死神の花

「えっ‥?」
「もう一度言うわ。歪みは貴方から生まれてる」
 
一瞬、目の前が真っ白になる。
 
鳴り始めた音(ノイズ)が、ズキズキと頭を痛くする。
 
「歪みは‥"在るべきではないモノ"から生じるモノなんだけど‥‥何か‥変だわ」
 
風花は、思案するような仕草をして黙り込んだ。そんな風花を見ていると、更に頭が痛くなる。
 
ズキズキ‥
 ズキズキ‥
 
一瞬、何かが脳裏に浮かんできた。
それは、とても綺麗に笑う少女。

ずっと、ずっと、忘れてた。
一人の少女。
雪のように儚くて強い、花のような少女。 
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