死神の花
「なぁ‥一つ聞いていいか?」
「‥‥何よ」
クルリと体の向きを変え、俺に背を向けてしまった風花。
手を伸ばせば、彼女の白銀の綺麗な髪に触れられた。
「‥‥ずっと居てくれたのか?」
「い、居たわよ。悪いっ!?///」
「ちょっ、此処保健室だから‥」
声を荒げるな。‥‥と、言いたいが面倒な事になりそうだから、言わないでおく。
背中を向けられていて顔は見えないが、風花は多分怒っているなぁ‥と思った。何か声がそんな感じだったし。
それよりも‥
「‥ありがとな」
ずっと側に居てくれる人なんて、俺には居なかった。だから、嬉しかった。
どんな理由だとしても、俺は嬉しかった。
「別に‥‥私はただ、歪みの原因が知りたくて居ただけよ」